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ご相談・お悩み

労働

1 賃金・残業代未払い

(1) 残業代の基礎知識

労働基準法上,会社は,1日8時間,1週40時間を超えて働いた場合には,割増賃金を支払う義務が生じます。なお,2010年4月からは,月60時間超の部分については50%の割増率となります。

・通常残業25%

・休日労働35%

・深夜労働25%

(2) ところが,わが国では,残業代不払いが後を絶ちません。以下,よくある企業の言い分と対抗手段を紹介します。

 ア 「タイムカードがないから何時間残業したかわからない」

→会社には,労働者の健康に配慮し,労働時間を把握管理して適正に割増賃金を支払う義務があります。したがって,会社がその義務を怠っておきながら裁判で「時間外労働時間の証拠がない」と主張することは信義則に反し許されないとした高裁判例があります。また,手帳,日記,メール,パソコン等からできるかぎり労働時間を浮かび上がらせた上で,不明な部分は控え目に推定するという方法も一定限度で認められています。

イ 「管理職だからそもそも残業代はつかない」

→労基法上,使用者が割増賃金支払義務を免れる「管理監督者」とは,経営者と一体的立場にある者をいい,①企業経営全般における重要な職務と権限を付与され,②出退勤の拘束の程度が弱く,③一般従業員と比較して賃金上優遇されていると認められなければなりません。

裁判例の中には,話題となったマクドナルドの店長をはじめ,銀行の支店長代理や部長クラスであっても,この「管理監督者」には該当しないと判断したものがあり,各企業の「管理職」のほとんどは「管理監督者」にあたらないといえます。

したがって,残業代を請求できるケースが多々あります。

ウ 「残業代は定額の手当を払っている」

→残業代の定額支給それ自体は適法ですが,そもそも当該手当が時間外労働に対する対価としての実質を持っていなければ,無効です。

また,仮に手当が時間外労働の対価的性質を有する場合でも,労基法所定の計算方法に従って割増賃金を計算した場合との差額がわかるようになっていなければやはり無効です。もちろん,差額を当然支払う義務もあります。

エ 「営業職には営業手当を払っているし,労働時間管理にもなじまない」

→たしかに営業職の場合,日中は会社にいないことが多く,外回り中,サボらず働いているのかどうかも正確にわかりません。しかし,営業職だからといって,会社が労働時間管理を免れるわけではありません。基本的には,前記の定額手当と同様に考えてよいでしょう。

例外的に「事業場外みなし労働時間制」を就業規則に明記している場合は労働時間管理を免れることができますが,その場合であっても,直行直帰を認めなかったり,携帯電話でいつでも連絡がつくような場合は,原則どおり労働時間管理義務が課せられ,残業実績を立証できれば残 業代を請求できる可能性があります。

オ 「成果主義,歩合制or年俸制だから労働時間で給料は決まらない」

→社内就業規則でどのように賃金支払方法を定めようと,強行法規たる労働時間管理義務及び割増賃金支払義務を免れることはできません。

したがって,このような主張が裁判で通用する見込みは低いでしょう。

(3) 以上みたように,残業代を払わない企業の言い分は法的には通用しないものがほとんどです。後述する労働審判制度を利用すれば,申立から2~3か月で解決することも可能です。諦めることなく,まずは一度当事務所までご相談ください。

賃金・残業代不払いは違法かつ犯罪行為です。

残業代は、割増請求が可能です。さらに裁判により付加金を請求できるケースもあります。なお、残業代請求をする場合は、労働時間等が分かるタイムカードやメモ等の資料をご持参頂ければ相談がスムーズにできます。

また、会社が倒産の危機にある場合、倒産した場合に、不払い賃金を回収できる法的手段があります。

不払い賃金請求には時効がありますので、早めに相談に来て下さい。

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2 解雇・雇い止め

(1) 解雇

ア 解雇の基礎知識

解雇とは,会社が労働者との労働契約を一方的に終了させることをいいます(いわゆる「クビ」です)。

さて,労働契約法16条は,「解雇は,客観的に合理的な理由を欠き,社会通念上相当であると認められない場合には,その権利を濫用したものとして,無効とする。」と定めています(解雇権濫用法理)。どういうことかといいますと,いくら雇い主だからといっても気に入らない社員を自由気ままにクビにしていいわけではなく,客観的に合理的な理由と相当性という2つの要件をクリアしないかぎりクビにはできない,ということです。

イ 解雇理由を書面で明らかにしてもらう

では客観的に合理的な理由があって相当性も認められる場合とは具体的にはどんなことをいうのでしょうか?その手掛かりは,会社から渡された解雇通知にあります。会社が解雇を行う場合には,必ず解雇理由を明示した書面を交付しなければなりませんので,まだ書面をもらっていなければ,直ちに電話や手紙で「解雇理由を書面でほしい。」と会社に伝えましょう。

解雇理由は明らかになりましたか?次は,解雇理由別に3つのパターンに分けて,傾向と対策をみていきましょう。

ウ 普通解雇

解雇通知に,「能力不足」「就労に適さないため」「勤務成績不良」等という言葉が書いてあれば,普通解雇です。

この場合,まずは会社のいう能力・適性・勤怠上の問題があなたに本当に存在するかどうかが問われます。会社がありもしないことをでっち上げていたり,誇張していたり,事実を誤認していたりする場合は,そもそも「客観的に合理的な理由」がないということになります。

仮に,解雇理由に思い当たることがあっても,すぐに諦める必要はありません。その理由が重大な程度に達しており,さんざん指導・教育してきたけれどもこれ以上改善の見込みがないという場合でなければ,「社会通念上相当」とは認められません。したがって,それまでほとんど指導も注意も受けていないのに突然解雇されたような場合であれば,やはり解雇の効力を争うことは十分可能です。

「自分のケースはもしかしたら不当解雇かもしれない…」と思われた方は,ぜひ一度当事務所にご相談ください。

エ 懲戒解雇

解雇通知に,「経歴詐称」「職務懈怠」「業務命令違反」「職場規律違反」等と書いてある場合は,懲戒解雇の可能性が高いでしょう。多くの場合,退職金の少なくとも一部が支払われず,再就職の重大な障害にもなるため,懲戒解雇の適法性は普通解雇よりも厳格(慎重)に判断されることになります。

①懲戒事由,種類・程度が就業規則に明記されていること

②同種先例と比較しても平等な処分といえること

③解雇以外の手段は考えられないくらいに重大な非違行為であること

④弁明の機会の付与等の適正手続を踏んでいること

というすべての要件をクリアして初めて懲戒解雇は有効とされるのです。

ぜひ一度当事務所にご相談ください。

オ 整理解雇

解雇通知に,「事業縮小のため」「工場閉鎖のため」「経営悪化のため」等という言葉が書かれている場合は,整理解雇にあたります。

普通解雇や懲戒解雇は労働者側に解雇の原因がありましたが,整理解雇の場合,本来社長や役員が負うべき経営の失敗の責任を労働者に転嫁するものですから,最も厳しく制限されています。

すなわち,「客観的に合理的な理由」と「相当性」をクリアしているかどうかは,次の4つのポイントから厳しく判断されます。

①人員削減の必要性

会社が儲かっているのであれば,そもそも経営不振を理由にクビを切ることは矛盾します。したがって,「売上高が激減した」「大幅な赤字に転落した」等人員削減を必要とする背景が存在するかどうかが真っ先に問われなければなりません。

②解雇回避努力義務

解雇は生活の糧を奪う点で労働者の経済生活に大きな打撃を与えるものですから,整理解雇に先だって,配転・出向・希望退職の募集等のより痛みの少ない方策をとっていることが大前提です。

 したがって,このような方策を一切せずにいきなり解雇を行った場合は一発で解雇無効と判断される可能性が高いといえるでしょう。

③人選の基準

整理解雇がやむをえないといえる場合でも,会社は誰を解雇するか決めるにあたって,客観的かつ合理的な基準を定め,これに基づいて人選をしなければなりません。たとえば,まったく基準を作らずに行われた場合や,女性や組合員を狙い撃ちにするような基準に基づいて行われた場合には,解雇は無効とされます。

④手続の誠実性

最後に,労働組合や各労働者に対して,整理解雇の必要性や時期,規模,方法について納得を得られるよう誠意をもって説明・協議をしたかどうかが問題となります。およそ誠実と言い難いやり方で進められた場合は,やはりその解雇は無効となります。

以上のどれかにひっかかる場合には,泣き寝入りせず,ぜひ一度当事務所にご相談ください。

(2) 雇止め

パート,アルバイト,契約社員等,期間の定めのある労働契約で働いている方(「有期雇用労働者」といいます。)が,契約期間満了を理由に契約を打ち切られることを「雇止め」と呼びます。有期雇用の場合,もともと期間満了とともに契約終了が予定されていることから,打ち切られても文句を言えないのが原則です。

でも諦めるのは早過ぎます。例外的に,実質的に期間の定めのない契約と変わりがないといえる場合や,雇用継続に対する労働者の期待に合理性がある場合には,解雇権濫用法理に準じて雇止めの効力を否定できる可能性があります。

具体的には,①当該雇用の常用性・臨時性,②雇用の通算期間,③更新回数,④契約期間管理の状況,⑤雇用継続の期待をもたせる言動・制度の有無等を個別に判断して,それらに当たるかどうかを判断していくことになります。

あなたの場合,もしかしたら保護されるケースかもしれません。ぜひ一度当事務所にご相談ください。

正当な理由のない解雇は無効です。また、整理解雇についても一定の要件をそなえなければ有効とはなりません。

あきらめずに相談に来て下さい。

その他、派遣問題,不当配転など労働に関するさまざまな問題のご相談にも対応いたします。

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3 労働条件の切り下げ

労働条件(賃金など)は使用者と労働者の契約によります。従って原則として使用者が労働者の同意なく一方的に労働条件を切り下げることはできません。もっとも判例上就業規則の変更による不利益変更については、合理性があれば認められることになっています。

この判断は容易ではないので、弁護士に相談することをおすすめします。

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4 セクハラ・パワハラ

(1) セクハラ

セクシュアル・ハラスメントは,「相手方の意に反する性的言動」と定義されます。

一般的には,「対価型」と「環境型」に区別されます。

「対価型」とは,性的関係の強要,腰・胸に触る等直接的被害を受けた労働者が,これらの行為に対して拒否や抗議をしたことを捉えて解雇・配転等の不利益を受ける場合です。

「環境型」とは,当該労働者に関する性的情報の流布,ヌードポスターの掲示等により苦痛を受けたり働く意欲が低下したりする等,就業環境が害される場合です。

あなたがセクハラ被害を受けた場合,第1次的には加害者に対して不法行為に基づく損害賠償請求を検討することになります。また,会社にはセクハラ発生を防止し,発生した場合には迅速かつ適切に対応する義務が課せられているため,会社がこれらの義務に違反したと認められる場合には会社に対する損害賠償請求も考えられます。

男性弁護士には話しづらいという場合,当事務所には複数の女性弁護士がおりますので,ぜひ一度ご相談ください。

(2) パワハラ

最近,上司がその職務上の地位・権限(パワー)を濫用して,部下の人格を損ねる「パワーハラスメント」が話題になっています。

ミスをした部下を注意したり叱責すること自体は,職務の円滑な遂行上一定限度で許容される一方で,私情を挟んだり,部下の人格を貶めたり,うつ病等の精神障害に追い込むほど執拗かつ過剰な叱責は不法行為または安全配慮義務違反として違法となりうる余地があります。

自主退職に追い込むための手段としてパワハラを行う悪質なケースもあります。

ひとりで悩まず,お気軽にご相談ください。

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5 過労問題

労働者が過重労働を原因として脳・心臓疾患を発症して死亡したり(過労死),うつ病等の精神障害に罹患して自殺したり(過労自殺)する例が後を絶ちません。多くの場合,会社は労災申請にも非協力的で,遺族は二重の苦しみを味わうことになります。

当事務所は過労死問題に取り組む弁護士・医師の全国組織「過労死110番全国連絡会議」のメンバーとして精力的にこの問題に取り組んできました。仕事で命を失うなどあってはならず,究極の労働問題と考えるからです。

数次にわたる労災認定基準の改正によって,ひと昔前に比べれば労災と認定されるハードルは幾分緩和されたものの,過労死・過労自殺の労災認定率は3割~4割にとどまっています。

私たちは,労災申請段階から積極的にサポートを行い,必要に応じて証拠保全(裁判官と一緒に会社に乗り込んで証拠を確保する手続)等も駆使して労災認定獲得を目指します。仮に行政段階で「業務外」決定処分が出たとしても,提訴して処分の取消しを求めて戦います。実際,これまで多くの裁判で労基署の「業務外」決定を取り消す判決を勝ち取っています。また,会社に対する損害賠償請求訴訟も積極的にお受けいたします。

まずは一度ご相談ください。

夫の死亡の原因は過労だと考えていますがどうしたらいいのでしょうか。

遺族は労災請求をすることができます。これは労働基準監督署(労基署)に対して申請を行います。

申請に基づいて労基署が審査を行います。労基署によって業務による死亡であると認定されれば労災給付を受けることができます。認定されなかった場合には不服申立や裁判をすることが出来ます。なお公務員の場合は、申請先が変わってきますが、民間労働者と同じように不服審査制度が設けられています。

いずれも期間制限がありますので注意が必要です。

また、公的給付とは別に会社に対して損害賠償請求ができる場合があります。

労災と行政認定された場合にはどんな補償が受けられるのですか。

療養補償、休業補償、遺族補償などがあります。

過労が原因で自殺した場合でも労災認定されるのでしょうか。

過労自殺の場合でもその原因が業務によるものであれば労災が認められる場合があります。

夫が亡くなって3年が立ちましたが労災請求できますか。

労災請求には時効があります。請求の内容によって2年で時効になるものと5年で時効になるものがあります。

時効期間経過前に申請をしなければ権利を失ってしまいますので、できるだけ早く相談に来て下さい。

会社が「過労死ではない」といって何も協力してくれません。この場合労災申請できないのでしょうか。

会社が協力しない例はしばしば見受けられます。遺族だけで申請することはできますのであきらめないで下さい。

どのような場合に過労死と認められるのですか。

厚生労働省や人事院等がそれぞれ通達という形で認定基準(判断指針)を設けています。基本的にこの判断指針に従って行政は判断してゆきます。もっともこれは通達にすぎないため、必ずしも裁判所がこの判断指針に拘束される訳ではありません。詳しい内容は弁護士にお尋ね下さい。

相談にあたって準備しておいたほうがよいものはありますか

被災者の生前の勤務状況(労働時間、残業時間等)がわかるもの、被災者の死亡に至るまでの入通院歴、死亡までの様子を時系列に整理したメモなどがあればこちらの理解もはかどります。

相談内容によって回答が変わってきますので、詳しいことは弁護士にお尋ね下さい。

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