中山篤志 弁護士記事

2024年4月6日(土)

HPVワクチン薬害訴訟報告-原告本人尋問始まる その2

 2024年1月22日(月)、福岡地裁でHPVワクチン薬害九州訴訟の原告梅本美有さんと原告番号10番さんの2人の原告本人尋問が行われました。
 梅本さんは、HPVワクチン接種前、中学では生徒会活動、高校では軽音楽部の活動など充実した学生生活を送り、将来は保育士になりたいという夢を抱いていました。
 しかし、高校1年時のHPVワクチン接種後に全身の痛み、吐き気、倦怠感などの副反応が出現し、楽器の演奏はもとより通学も困難となり単位制の高校に転校せざるをえなくなりました。保育士になる夢をあきらめ、希望した大学生活を送れず、体調に不安があるため公務員の障害者枠で就職することを選択し、それでも体調悪化のため退職を余儀なくされました。
 梅本さんは、「25歳になった今、生活をしているのがやっとで、周りの友人たちとは違う世界で存在しているようだ」「今の体で10年20年生きろと言うのは、死ねと言われるより残酷なことだ」「人生を返すことができないならせめて治療法の確立に力を注いでほしい」と訴えました。
 原告10番さんは、HPVワクチンを接種して、高校に進学後、記憶障害が出て進学、学習、友人関係に支障が生じました。
 それでも寄り添ってくれた医師のようになりたいと国立大学医学部進学を目指し模試でも合格圏内になるまで頑張っていたものの、センター試験は手のしびれで回答を導くための計算をうまく書けず、二次試験は体調が悪化して受験すらできませんでした。
 現在は、通信制の大学に進学し、少しづつ人生を取り戻し生きる過程にあるそうです。しかしワクチンに素晴らしい意味があるものと思っていたのに、「反ワクチン」とレッテル貼りをされることが理不尽であるとの思いを語られました。
 次回の九州訴訟は4月17日(水)です。九州訴訟原告2名の本人尋問が行われます。12時から12時半の間に、福岡地方裁判所の後方裏手で傍聴整理券が配布されます。一人でもたくさんの方に傍聴に来ていただき、原告の訴えに耳を傾けていただければと思います。抽選に外れた方や時間的に傍聴困難な方にも裁判所に隣接する弁護士会館で弁護団による企画を準備していますのでふるってご参加ください。

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中山篤志 弁護士

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