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お知らせ

2016年9月21日(水)

熊本の被災障害者支援にご協力をお願いいたします

弁護士:國府朋江

熊本の被災地で、被災障害者の支援を行ってきた東俊裕弁護士から、現状報告と義援金のお願いがとどきました。

震災からもう5か月が経過していますが、まだまだ支援が必要です。

障害のある人が福祉サービスにつながることができていない現状に、とても心が痛みます。

現状報告(2016年9月)と義援金のお願い

 

熊本地震による被災障害者の現状報告と
災害支援後の継続的活動へのご支援のお願い

被災地障害者センターくまもと事務局長
一般社団法人障害者がともに暮らせる地域創生館代表理事
東俊裕

はじめに
これまで、全国から被災地障害者センターくまもとの活動に対して多くのご支援をいただき、感謝の念に堪えません。本当にありがとうございました。地震より5ヶ月を過ぎましたが、まだまだ障害者のSOSが上がってきております。
勝手ですが、この間のご報告と今後の継続的な支援の受け皿作りへのご支援を頂きたく、ご連絡申し上げます。

1、2016年9月時点での状況
ご存じのように2016年4月14日、16日の熊本地震により、甚大な被害が発生しました。
現在、熊本市内は外形的には一応平穏な日常に戻ったかのような状況にはなりましたが、被災障害者の状態は未だに支援が必要な状態が続いています。
熊本市と異なり、益城町の中でも旧市街や西原村や南阿蘇村の一部は、全滅と言っていいほど、ひどい状態です。
このような状況において、地元の支援事業所は、被災直後においては、自らの利用者への支援で目一杯の状況にあり、これまで福祉サービスにつながっていない在宅の被災障害者への支援ができるような状態ではありませんでした。
被災地障害者センターくまもとは、そういう状況を見越して、誰ともつながっていないような被災障害者への直接支援を行うために被災後すぐに立ち上げたものです。
しかし、当初、どうしたら、誰ともつながっていない在宅の障害者に支援を届けられるのか、迷いました。それでSOSのチラシを配布するということになりました。SOSという大きな文字に、このセンターに電話すれば、できる限りの支援を提供しますという内容を添えたチラシを、考えられるところには全部と言って良いほど配布しました。
5月から実働を始めたわけですが、当初4~5000枚のチラシを避難所、社協、役所の窓口、ボランティアセンターなどに配布しました。そうしたところ、配布直後からSOSの電話が鳴り出し始め、5月の1ヶ月だけで約100名の被災障害者からのSOSに対して何度も支援に赴くことになりました。福祉経験のあるボラティアも100名ほど来ていただき、1件相談について、複数回の支援を提供することになりました。
この間何をしてきたのかについては、最新版のSOSのチラシの裏に書いております。
しかし、チラシをまいた避難所などには、障害者はほとんどいなかったので、チラシの効果も限定的でした。その証拠に6月には、SOSがかなり少なくなりました。
ところで、熊本市は、地元の福祉関係者に委嘱して、4万2千人ほどの手帳所持者のうち、9000人の障害者の安否確認をしましたが、そのうち6割ほどしか会えず、会えた中でもフォローが必要と判断された人数は250名程度と聞いて聞いております。
ところが、そもそも、調査対象として設定されたこの9000人というのは、65歳未満で、身体1級、2級、知的A1、A2、精神1級、2級の手帳を持ちながら、何ら福祉サービスにつながっていない人だということが後でわかりました。
熊本市内で福祉サービスを受けているのは7000人くらいだそうですが、それ以上に福祉サービスを受けていない重度障害者が9000人もいたことに驚きました。さらに、それだけでなく、軽度の障害者は全く安否確認もされず、放置されたままでした。
それで、点字が必要な人を含め、4万2千人全員にこのセンターのチラシを熊本市のお知らせという形で郵送するよう熊本市に迫り、何度かの交渉の結果、熊本市は、7月から1ヶ月ほどかけて全員に郵送すること約束してくれました。
その結果、7月の最初の週あたりから、再度SOSが増えだし、このごろ、多いときには1日70本ほどの電話がかかるようになってきました。電話を受けて相談に乗り、どの支援者をどのSOS先に差し向けるかをコーディネートする人も、実際にSOS先に赴く福祉ボランティアも足りずパンク寸前の状況でした。お盆を過ぎた現在は少し落ち着いている状況ですが、SOSの電話は途切れない状況です。
現在までおおよそ400件のSOSがあり、一つのSOSに対して、2回から3回ほど3人ほどのチームで支援に入っておりますので、およそ、延べで2~3000人ほどの福祉経験者の派遣を行っている状態です。

2、個別支援の内容
下記のように、震災直後には、水や食料の緊急支援物資や夜間介助などのニーズに応えたり、入浴や洗濯の支援などが多くありましたが、次第に住宅探し(民間見做し仮設住宅や公営住宅への優先入居)のお手伝い、罹災証明や様々な行政への申請手続き手伝いや同行支援も増えだし、現在、新しい入居先が決まったり、自宅で生活を立て直すというような時期となって、引っ越しや後片付けのニーズが多くあります。
障害種別も様々ですが、特に精神障害のある方については、傾聴を基本に本人とともに、生活再建に向けた継続支援が必要となります。
また、新しい入居先であるはずの仮設住宅が車いすの障害者には使えないといった大きな課題もあり、熊本県と交渉してバリアフリー化された仮設住宅の提供ができるように働きかけているところです。

記(支援の例)
・夜間の食事介助、入浴介助
・昼間の障害児の見守り支援
・病院への移動支援や付き添い
・時間をかけた傾聴などの精神的支援
・簡易ベッドの設置
・化学物質過敏症で水道水が飲めない方へのわき水の運搬
・壊れたプレハブやブロック塀の撤去や産廃場までの運搬
・家財道具の処分(産廃場までの運搬)
・水回り、台所、風呂の配管割れの応急処置
・室内片付け
・洗濯支援
・入浴支援
・避難所から避難所への移動支援
・新しい住宅への引っ越し支援
・避難所から自宅への荷物の運搬
・住居探しと斡旋
・住居に関するお役立ち情報の提供
・就労相談
・生活費に関する相談
・修理費用や生活費の相談
・日常生活用具に関する情報提供と業者の手配
・福祉サービス受給に関する相談
・仮設住宅のバリアフリー化に関する相談

3、現状における課題
このような状況の中で、現状における課題としては、「被災地障害者センターくまもと」として行っている災害支援をより効率的に継続するという課題と災害支援後の新たな地域生活支援をどう作り上げていくかという2点です。
現在の支援の拠点となっている当センターの事務所は、くまもと労働センターが使用していた建物を又借りして急きょ立ち上げたものです。熊本市東区長嶺西に位置し、益城町の東側に位置する西原村、南阿蘇村、益城町の南側に位置する御船町、甲佐町、宇城市、美里町、山都町に至るにはかなり遠く、周囲の道路は通勤時以外にも渋滞状況にあります。
また、事務スペースとしては、事務スタッフが詰めれば、支援ボランティアが報告書などをまとめるスペースもなく、SOS電話も時間帯によっては、喧噪状態の中で、受けざるを得ない状態で、毎日の10人から20人くらいの支援者のミーティングをするにはとても狭く、胡坐を組んで床に座って会議せざるを得ない状態です。
さらに、個別支援を提供するには、移動手段として自前の車両が必要です。現在7台ほどの車両を確保しておりますが、駐車場にしても周辺の空いているところを借りておりますが、これでも足りない状態ですし、全国から来ていただいている支援者のみなさまの宿泊環境も決して良いものではありません。
最も問題なのは、現在のセンターは支援者の拠点には何とかなりえていますが、地域の障害者が集まり、交流したり、障害者自身がこの支援に参画できるスペースがほとんどなく、車いす利用できるトイレやお風呂もなく、ポータブル式のトイレはありますが、とても使いづらい状態です。

4、現状から見える課題と新しい拠点の整備
これまでの様々な支援の背景として見えてくるのは、在宅障害者の孤立した状況と日頃の福祉サービスの貧しさです。特に、熊本市だけでも、本来重度障害者として福祉サービスを必要としている障害者が9000人も存在しておりますが、現状では全く福祉に繋がっていません。これは、益城町やその他の周辺市町村も同様の状況であると考えています。ですので、災害支援後の新たな地域生活支援をどう作り上げていくかが大きな課題となります。
そこで、拠点を震災の中心地に移し、災害支援に特化した「被災地障害者センターくまもと」の活動をより効率的なものにするとともに、新たな地域生活支援のための受け皿として、「一般社団法人障害者がともに暮らせる地域創生館」を立ち上げて、拠点の整備に取り組んでいる最中です。
移転予定地(熊本県上益城郡益城町大字寺迫77番地宅地約1400平方メートル)は、今回の熊本地震の被災地域のほぼ中心に位置し、益城町役場から半径20キロメートルの範囲内に、障害者人口が圧倒的に多い熊本市のみならず、西原村、南阿蘇村、嘉島町、御船町、甲佐町のほぼ全域、宇城市、美里町、山都町の一部がカバーされる場所に位置しています。この土地は、地主さんの理解を得て借り受けたもので、支援の輪を広げるよう、自由に使ってもらえればありがたいとの申し出を受けています。この場所は、益城町文化会館の真裏に位置し、益城町の役場や未だに多数の人が避難している総合体育館もすぐ近くにあるところです。

5、新拠点の整備状況
新拠点となる宅地には、農家がありましたが、地震により全壊しました。ですので、現在その全壊した母屋や納屋の解体撤去工事が終わったところです。このあと、地盤の調査や地震による地盤加療工事などをした上で、45坪程度のプレハブを建設する予定です。
完成は、早くて11月の終わりを予定しているところです。これが完成すると、現在行っている個別支援を継続する上で、より支援を提供しやすい環境の整備と活動拠点となります。また、熊本市内だけでなく、まだまだ障害者の状況が明らかになっているとはいえない益城町や西原村、その他の周辺町村にまで活動の範囲を広げられます。
支援の環境整備の面で言えば、移転先の敷地は1400平方メートルであり、現在使用している専用の支援車両7台の他、支援者の個人車両、訪問で来所さられる人の車両などの駐車場問題も解消します。また、支援者のミーティングや報告作成その他の事務作業用の一定の空間が確保でき、雑魚寝の状態や熱帯夜の問題も解消できると思っています。
さらに、昼間の見守りや緊急避難的な入浴や洗濯支援のSOSに対しても、ミーティングが行えるような一定の広い空間やバリアフリーの浴室やトイレ、洗濯機の設置によりこれに応えることができます。また、障害当事者がこの活動に参加できる空間が確保できるだけでなく、益城町などの民生委員や福祉関係者、行政との打ち合わせや会合にも使えると思っています。

6、当事者運動と災害支援後の新たな地域生活支援の拠点として
被災時の緊急支援とはいっても1年や2年を要する話です。しかしいずれにしても期間限定的なものです。したがって、その時期が来れば、被災地障害者センターも解散することになります。
しかし、障害のない人であっても、災害時の支援を受ければ、その後は自力で生活できる基盤を作ることが困難な状況にあります。ましてや、障害者の場合、日頃必要な福祉サービスなどがなければ、生活が困難な人が多くいます。ところが、前述しましたように、障害者からあがってくる数多くのSOSが示すものは、本来提供されてしかるべき福祉サービスの貧しさでした。
週一回でも福祉サービスを受けている方はまだ良い方で、今回、熊本市役所とのやりとりの中で明らかになったのは、本来なんらかの福祉サービス必要としている重度障害者の中で、実に9000人もの人が福祉サービスに繋がっていない現状でした(ちなみに、福祉サービスを現に受給している障害者は7000人ほどです)。
政令指定都市である熊本市でさえこうした状況ですので、益城町や西原村、その他の被災市町村においてはなおさらひどい状況と思われます。
福祉サービスは、結局のところ、マンパワーですので、一時的なボランティア体制から、恒常的に福祉サービスを提供できる事業を展開するには、まずは事業の受け皿となる恒常的に存立する法人を作り、その法人自ら事業を行うことや既存のやる気のある事業所に委託する形で、マンパワーを用意し在宅支援や就労支援など福祉サービスを継続的に提供できるようにすることが必要です。
その中でも、地元の障害者や関係者が運動の中心になる必要があると思います。
そこで、まずは、そういった当事者運動の拠点として利用して貰いたいと考えています。

そこで、非営利の一般社団法人として、以下の事業を目的とする「障害者がともに暮らせる地域創生館」を立ち上げたところです。

1 被災障害者に対する支援事業
2 被災障害者に対する支援団体との連携協力事業
3 被災障害者に対する支援のための拠点整備事業
4 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく障害福祉サービス事業、地域生活支援事業、一般相談支援事業、特定相談支援事業
5 児童福祉法に基づく障害児通所支援事業、障害児相談支援事業
6 障害者の人権に係わる啓発及び支援事業
7 4項及び前項の事業の委託事業
8 1項から前項の事業に資するための寄付の受入事業
9 被災時を含む障害者の生活及びともに暮らせる社会のあり方に関する調査研究事業
10 その他、この法人の目的を達するために必要な事業

7、義援金のお願い
新拠点の整備にかかる費用については、複数の財団からご支援を頂くことになりましたので、建物の建築までの費用(全壊の建物の解体撤去、地盤改良工事、建物本体の建築)は、一般社団法人「障害者がともに暮らせる地域創生館」として準備できている状況です。
しかしながら、用意できたのは、建物本体部分だけですので、内部の什器備品費や外構工事費、今後の活動にかかる諸費用が今のところ捻出できておりません。
つきましては、これまで、被災地障害者センターくまもとへ募金活動などの義援金を頂いておりましたが、今後は、一般社団法人「障害者がともに暮らせる地域創生館」に対して、義援金を賜りたくお願い申し上げる次第です。
法人の口座は下記の通りですので、ご支援をいただける場合には、この口座でお願いします。


【銀行名】ゆうちょ銀行
【名義】シャ)ショウガイシャガトモニクラセルチイキソウセイカン
(一般社団法人障害者がともに暮らせる地域創生館)
【記号】17140
【番号】30707681
郵便局以外の金融機関から振り込む場合は
【店名】七一八(読みはナナイチハチ)
【店番】718
【預金種目】普通預金
【口座番号】3070768

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