國府朋江 弁護士記事

2022年8月30日(火)

離婚後の手続きの注意点

弁護士は、離婚の手続きの依頼を受けることがよくありますが、今回は、離婚後の手続きということについてお話をしたいと思います。
離婚には交渉で行う協議離婚、裁判所の手続きを使う、調停離婚、裁判離婚があります。これらについての詳細は、今回の記事では割愛しておきます。
注意すべきは、この後の手続きです。
離婚が成立するまでも、とっても精神的に疲れ果てるものですが、その後の、仕上げの手続きについても忘れないでください。

1 離婚届の提出

まずは、離婚届の提出です。
協議離婚(話し合いでの離婚)では、一般的な離婚というもののイメージ通りですので、お互いに話し合って、離婚届にサインして、役所に提出するということを忘れることはないし、期限も特に決まっているわけではないので、問題は生じにくいと思います。
これに対し、調停離婚や裁判離婚の場合には、離婚届を提出期間が決まっているのです。
調停や、裁判上で和解して離婚をした場合には、その和解をした日から10日間です。
裁判で、離婚する、という判決が出た場合には、判決が確定した日(家庭裁判所の第一審の場合は、上訴期間の14日が経過した日)から10日間です。
調停成立の日が金曜日で、調停調書(調停の内容を裁判所が記載したもので、離婚届は調停調書を添付して提出します。)ができあがるのが翌週月曜日になるような場合、調停成立の日から10日間のカウントダウンが始まるので、平日に簡単にお休みが取れない方のような場合は、時間がない、ということになってしまいます。
また、離婚届は夫婦の本籍地、住所地、所在地で提出することができますが、本籍地が今住んでいる(又は一時的に滞在している)場所とは別の市町村である場合、戸籍謄本を添付しなければなりません。その場合、本籍地が近隣の市町村であれば、すぐに取りに行くこともできますが、遠ければ、郵送で取り寄せる必要があり、それにも時間がかかります。
そのため、次回期日で離婚が成立しそうという場合、戸籍謄本の取り寄せが必要になる方については、事前に、取り寄せておいてくださいねとお願いしています。

2 子の氏の変更申立て

離婚届の提出が終われば、それで終わりかというと、子どもさんの氏の変更申立てという問題が残っています。
というのも、離婚が成立し、未成年のお子さんの親権者を片方に定めても、それだけではお子さんの戸籍は変わらないのです。
私は、弁護士になるまでは、このことを知りませんでした。
例えば、従前の戸籍では、父親を筆頭者とする戸籍に母と子が入っていたとします(いろんなパターンの家庭があるかと思いますが、仮にこう設定させてください。)。離婚が成立し、母親が親権者となり、母親は、もとの実家の戸籍に戻るか、自分を筆頭者とする新戸籍をつくります(離婚届に書く欄があります。)
これだけでは、子は、父親の戸籍に入ったままなのです。
子を自分と同じ戸籍に入れるためには、家庭裁判所に、子の氏の変更申立てをしないといけません。これは、母親が婚姻していた時の姓を引き続き使う場合も同じです。
子の氏の変更申立ての申立書の書式は、裁判所のHPにありますし、裁判所でももらうことができます。
子の住所地を管轄する家庭裁判所に、子の氏の変更の申立てをし、許可するという審判が出れば、子の本籍地、住所地または所在地の役所に入籍届を提出する、という流れになります。

離婚には結婚よりもパワーが必要になります。精神的にも疲れます。ですが、最終的な手続きまで忘れずに迅速に行って、気持ちよく新たな出発をしてくださいね。

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弁護士紹介國府 朋江

國府朋江 弁護士

弁護士登録:2012年

京都出身で、福岡には全く地縁はありませんが、福岡の魅力に惹かれてやってきました。
自分は弁護士に関わり合いになることはない・・・そう思われる方が大半だと思います。
しかし、労働、離婚、相続、交通事故、近隣問題といった様々な分野で、自分が望むと望まざるとにかかわらず、紛争の当事者となってしまうことはたくさんあります。
争いごとに巻き込まれると、それだけでとても精神的にも肉体的にも大きな負担がかかることになります。
そのため、私は、ご依頼者の気持ちに寄り添ってお話を聞くことに力を入れています。また、どのようにすれば最もご本人にとっての利益になるのか、法的側面から検討するとともに、ご本人の負担を軽減し、次のステップへと進んでいただけるようにしたいという思いから、ご提案をさせていただいています。