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2016年11月24日(木)

長崎新聞に「奨学金問題」で取材を受けました

弁護士:星野 圭

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2016年10月30日付け長崎新聞に、奨学金問題についてのインタビュー記事が載りましたのでご紹介します。

 

星野圭弁護士インタビュー

奨学金問題に詳しい福岡第一法律事務所の星野圭弁護士(41)に現状や課題を聞いた。

■返済を滞納する人が増えた背景は。

以前は大学卒業後、正社員として就職することが当たり前だった。正社員の給与は、ライフステージに応じて昇給もあり、毎月1~2万円の返済もそれほど問題なかった。だが現在は、大卒後に正社員になったとしても給与が低く、非正規の就職も多い。自分の生活を維持することが精いっぱいの状況の中、毎月の返済を継続することが困難になった若者が少なくない。

労働者の平均年収が減少傾向で、学生への仕送りが減る一方、大学の学費は高止まりしている。親世代も自分たちの生活に必死な世帯が少なくなく、子どもの奨学金を肩代わりすることが難しくなった。

■奨学金制度の問題点は。

給付型がほとんどない上、無利子奨学金が少ない点。日本の制度は、学問を奨励するという本来の意味から外れて、学生ローンになっている。

昨年11月、日弁連主催で奨学金問題に関するホットライン(電話相談)を実施したが、返済ができなくなったという相談者のほとんどが低収入、非正規、病気、失業などが原因だった。こういった事態に、奨学金制度だけでなく社会保障制度も追いついていない。家庭が貧困化し、奨学金を家族全員の生活費に回す学生も少なくない。貧困問題と教育費の自己責任の負担が学生に大きくのしかかる状況がある。

■問題解決にはどういった対策が必要か。

奨学金の運用について、様々な事情に応じた猶予、免除を柔軟に認めるべきだ。また、直ちに無利子奨学金の割合を高め、将来的には給付型奨学金を基本的な制度とする必要がある。国公立大授業料の国庫負担化は欧州では一般的に実施されており、日本でも可能なはずだ。一朝一夕にはできないが、奨学金制度の改革と同時に、労働者の賃金引き上げと社会保障の充実も進めていくべきだ。

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